過去に著名作家に書いていただいたエッセイを映像化し、
YoutTube の 近鉄お出かけチャンネルで公開している「人間往来シリーズ」にて
民俗学者の小松和彦さんによる安倍晴明を題材にしたエッセイ(2004年5月掲載)を映像化した「安倍晴明」第一回に、OKANOが2004年に安倍文殊院へ寄贈した『安倍晴明と葛葉』の絵が使用されました。
安倍一族の氏寺として、安倍氏に縁の深い安倍文殊院のご本尊さまは、
鎌倉時代の仏師快慶が彫った、容姿端麗で非の打ちどころ無い、
降魔の利剣と蓮華を持ち、獅子に乗る渡海文殊菩薩さま。
2004年に安倍文殊院で執行された「安部晴明公一千年忌」の御法要の機に、
OKANOはその年JR西日本の依頼で描いていた『安倍晴明と葛葉』を寄贈していました。
元々は、JR西日本の「奈良を歩く」というキャンペーンのために
依頼され執筆した作品でしたが、20年経った今年、今度は近鉄お出かけチャンネルで
You Tubeでも見ることができるようになりました。
執筆当寺は、連載中だった漫画「陰陽師」は最終話の佳境に入っていました。
そんな時でしたので、寄贈した絵は、連載作品の描き方と異なり、
絵のシチュエーションも異質な描写でした。
原画は、安倍文殊院の池に浮かぶ六角形の「金閣浮御堂霊宝館」内に
安部晴明公ゆかりのご宝物と一緒に展示されています。
幽と明の狭間を描いた怪しい原画をご覧になりたい方は、ぜひ安倍の文殊院を
訪れてください。
またあの、快慶作のご本尊さま、海を渡って説法を広げようと旅をする渡海文殊菩薩の
善財童子や、獅子の手綱を持つ優填王像(うでんのう)維摩居士(ゆいまこじ)
須菩提を従えるお姿は、時間を忘れて見入ってしまうほど、崇高で美しく
ドラマチックです。
ぜひこの機会に、星に導かれるように、天文ゆかりの文殊菩薩さまへお参りもどうぞ。
(ちなみに、今年は、7月より期間限定公開でお獅子から降りた美しい文殊さまの間近で
お手を合わせることができるそうです )
獅子から降りた文殊菩薩
追記
文殊菩薩が残したと伝えられる、天文の経典「文殊菩薩宿曜経」からも
天文博士の安倍晴明公とはご縁が深く
漫画「陰陽師」の続編「陰陽師 玉手匣」の中では、晴明の子 朔の夢の中に
まさに雲海を渡る安倍文殊院の渡海文殊菩薩さまと、お付きの諸尊が顕れて
獅子が朔に絡んだり、父を探す朔の旅を助ける善財童子が描かれています。
そちらもどうぞこの機会に読んでみてください!
陰陽師 玉手匣 紹介ページへはお獅子の画像からどうぞ
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